RAW現像ソフトLuminar 4はAIを使った写真編集が注目されがちですが、強力な写真管理機能も兼ね備えていることをご存じですか?Luminar 4の『ライブラリ』を上手く使うことで、大量の写真でも簡単に整理し管理することが可能になります。
今回は、Luminar 4の写真管理機能を最大限に使いこなす為のライブラリの使い方を解説します。
Luminarの写真管理機能の基礎
Luminarを起動させると、すぐに画像編集を促すようになっているのですが、写真を読み込む前に準備しておきたいのが、写真の元画像とカタログの保存先の決定です。カタログを意識してLuminarを使っている人は意外と少ないかもしれませんが、写真を管理していく上では結構重要なポイントとなります。
Luminarのファイルの特徴
Luminarの写真編集は、非破壊編集と言われる元画像に直接手を加えない方法なので、写真編集をすると『カタログ』と言われるファイルに、それらの作業内容などが保存され管理できるようになっています。その為、写真の元画像は全く影響を受けずにそのままの状態で、カタログだけが上書き保存されていくような形になります。
カタログとは?
カタログとは、Luminarで使用する画像の情報を記録しておくデータベース用ファイルの事で、Luminarで編集した内容などがデータベース化され、自動的に『カタログ』ファイルとして保存され、蓄積していきます。
Luminarのカタログはあくまでデータベースなので、写真の情報ファイルやプレビュー画像は含まれますが、写真の元画像はカタログには含ません。
カタログのフィル構成
- Luminar 4 Catalog
- Luminar 4 Catalog.luminar
- Backups
- CacheDocuments
- PreviewCache
カタログと元画像の保存場所を決定
まずLuminarで写真を読み込む前に、カタログと元画像の保存場所を決定しておきます。
カタログの保存場所
Luminarをインストールすると、Windowsの場合、初期設定で『Luminar 4 Catalog』というカタログ用フォルダが、PCの『ピクチャ』フォルダ内に自動的に生成されます。
Luminarのカタログファイルの保存先は、読み書きが速いPC内のSSDもしくは外付けSSDにすることで、Luminarの動作も速くなります。もし、初期設定の保存場所がHDDの場合は、SSDに変更することをおすすめします。
初めてLuminarを起動すると画面下にある紫色のボタンあるので、クリックしてカタログの名前や場所を変更することができます。
万が一PCが壊れてLuminarのカタログファイルを紛失してしまうと、それまで編集した画像の情報がゼロになってしまい、全てが水の泡となってしまう危険性があるので、常にバックアップを取っておくことは不可欠です。
バックアップする為にも、Luminarのカタログファイルの保存場所を把握することは非常に重要です。
カタログは複数に分けて管理する?
Luminarで扱う写真枚数が少ない場合は、一つのカタログを使い続けてもそれほど問題ないと思います。
ただし、Luminar 4のカタログは、数万枚単位の大量の写真を扱うと動作が重たくなる場合があるようなので、一つのカタログを使い続けるのではなく、撮影頻度や撮影枚数にもよりますが、年ごとにカタログを作るといった対策をしたほうが良いかもしれません。
また、仕事とプライベートを分けたい場合にも、複数のカタログに分けたほうが管理しやすくなると思います。
元画像の保存場所
写真の元画像は、管理しやすいようにPC内のHDD、もしくは外付けHDDに保存しておくのが良いかと思います。PC内に大量の写真を保存するとHDD容量を圧迫してしまうので、おすすめは外付けHDDです。値段もそれほど高くはないので、写真専用の外付けHDDを購入して管理するのが良いかと思います。
Luminarの画像の読み込みと管理
Luminarのカタログと元画像の保存先を決定したら、次は画像の読み込みを行います。
画像入りフォルダを追加
Luminarで一括で画像を読み込みたい場合、まず最初に画面左上部にある【+】をクリックし、【画像入りフォルダを追加】で、写真の元画像を保存してあるフォルダを選ぶと、ライブラリに追加されます。
階層のあるフォルダの場合は、親フォルダを選択すれば、そのままの階層を保ったまま自動的に子階層のフォルダも追加されます。
Luminar内部でのフォルダの扱いには注意!
画面右側のライブラリに表示されるフォルダは実際の画像の場所を表示しているので、Windowsであればエクスプローラーでファイルの場所を参照しているのと同じ状態です。
Luminarでフォルダへの変更を施すと実際のフォルダにもそのまま反映されてしまいます。もし、Luminarでフォルダや画像ファイルを削除した場合、実際の画像が削除されてしまうので注意が必要です。
基本的にはLuminarでフォルダの変更・削除は行わないほうが安全です。
撮影後のSDカードからの写真ファイル
写真撮影した後、SDカードから写真保存場所へ写真ファイルを移動させる場合、Luminarを介さずに、手動で行う方が管理しやすいと思います。
Luminarを介さずに、直接フォルダ内の画像の移動、追加、削除などを行っても、Luminarのライブラリに表示されるフォルダは自動的に最新の状態にアップデートされるので、特に問題ありません。
Luminarのライブラリの使い方
Luminarのライブラリ機能を使うことで、たくさんある写真を簡単に整理し管理することができます。
ライブラリのショートカットで絞り込み
ライブラリ表示にすると画面右側の【ショートカット】から、写真を簡単に探すことが可能です。ショートカットには以下の項目があり、それぞれを選択すれば、たくさんある写真の中から簡単に絞り込んで表示させることができます。
- 撮影年月日
- 単一画像編集
- お気に入り
- 最近の追加
- 最近の編集
- ゴミ箱
写真を選別するフラグ/評価/色ラベル
ライブラリに読み込んだ写真の中から特定の写真を簡単に探せるように【フラグ】、【評価】、【色ラベル】の3種類で選別することも可能です
- フラグ(フラグ済み、拒否されました、マーク解除)
【フラグ済み】を選択すると【お気に入り】となります
【拒否されました】は、ピンボケ、ブレなど失敗した写真で不要な場合に選択します - 評価(星0から5)
- 色ラベル(レッド、イエロー、グリーン、ブルー、パープル)
選別方法は、画像上で右クリックするとプルダウンメニューが表示されるので、その中から選択すればOKです。
フラグ、評価、色ラベルで選別したものを一覧表示から絞り込むには、画面右上の【表示:すべての写真】をクリックすると、プルダウンが表示されるので、その中から選択します。
残念ながらLuminarでは複数の項目を組み合わせて絞り込むことはできません。例えば、フラグ+評価+色などを組み合わせることは出来ず、プルダウンからは一つの項目しか選択することはできません。
アルバムでカテゴリー分け
Luminarのアルバム機能は、写真をカテゴリーやグループ分けするのに便利です。物理的なフォルダとは違い、Luminar独自の仮想フォルダなので、アルバム内の画像の移動や削除をしても実際の元画像には影響がないのが特徴です。
新規アルバム作成
アルバムを新規追加するには、画面右のアルバムの横にある【+】アイコンをクリックして、任意の名前を入力します。ただし、Luminarのアルバムには階層をつけることができません。
アルバムに写真を追加する方法
アルバムに写真を追加したい場合は、追加したい画像を画面右側のアルバム名の上にドラッグ&ドロップすればOKです。
アルバムから写真を削除する方法
アルバム内の画像を一覧表示した状態で、画像上で右クリックするとメニューが表示されるので、【アルバムから削除】を選択すると、アルバムから画像が削除されます。
※画像はアルバムから削除されただけで、実際の元画像はそのままで全く影響はありません。
まとめ
Luminarの写真管理機能を最大限に活かすと、大量の写真でも簡単に整理・管理が出来るようになります。Lightroomに比べると管理機能の点では若干物足りなさは感じますが、必要十分かと思います。
ライブラリ、アルバム、カタログと似たような言葉が出てきて混乱するかもしれませんが、理解しておくとLuminarの写真管理を使いこなせるようになります。
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