星景や夜景撮影時に余計な光害をカットしてくれるフィルター『スターリーナイト』がケンコーから発売されました。この光害カットフィルターは黄色やオレンジがかった街明かりだけをカットして、色かぶりを低減して空をクリアにする優れものです。
ケンコーの光害カットフィルター『スターリーナイト』の特徴
光害による色かぶりを低減
光害カットフィルターとは、星空が見えにくくなっている街灯りの原因となる、光害のナトリウム灯や水銀灯の光だけをカットしてくれるフィルターのことです。
光害カットフィルターを使わないで撮影すると、光害の影響でその周辺や空が黄色やオレンジ色っぽく色かぶりしてしまうのですが、光害カットフィルターを付けると色かぶりを軽減して、本来の自然な色に仕上げることが可能です。
広角レンズでも使える
Kenkoのスターリーナイトの大きな特徴は、広角レンズでも使える光害カットフィルターです。以前からKenkoから発売していたASTRO LPRはフィルターの表面に光害をカットするコーティングを施していた為、一定の角度からの光にしか対応できず望遠レンズのみで天体撮影用のフィルターでした。
しかし、新たに開発されたスターリーナイトはガラスの成分に光害をカットする物質を混ぜている為、どの角度からでもムラなく光害をカットできるようになり、広角レンズでも威力を発揮してくれます。
夜景や星景撮影にも使える
様々なフィルターサイズにも対応した薄型設計で使用可能レンズに幅があるので、天体や星空だけでなく、星景撮影や夜景撮影など色々な撮影スタイルで使うことができます。
フィルター径のラインナップは、49mm、52mm、55mm、58mm、62mm、67mm、72mm、77mm、82mmで、星景撮影でよく使われる大口径レンズまで対応しています。
使用上の注意点
光害を完全に除去するわけではない
光害カットフィルターであっても、全ての光害を除去してくれるわけではなく、色かぶりを軽減してくれるという事です。
1/3段分減光する
スターリーナイトはフィルターなので装着するとレンズに入る光量が減少し、露出倍数は1/3絞り分減光するという事です。基本的に光害があるという事は、明るい場所なので若干の減光は特に悪影響はないと思います。
使用例
光害カットフィルター『スターリーナイト』の使用例です。
夜景編
街明かりで夜景の空や雲が黄色っぽくなっているのが、光害カットフィルター有りだと色かぶりが除去され綺麗な発色になっています。
星景編
写真:ケンコー・トキナーホームページから流用(許可をいただいております)
詳しくはKenko公式サイトをご覧ください。
https://www.kenko-tokina.co.jp/lp/starry_night/
まとめ
Kenkoの光害カットフィルター『スターリーナイト』は若干値段は高めですが、その分の効果は期待できそうです。星景撮影する場合、ニュージーランドは日本に比べたら光害は少ないのですが、場所によっては近くの街灯や駐車場の灯りで色かぶりを起こしてしまうので光害カットフィルターがあると良いかもしれません。
また、使用サンプルを見ると、雲が少しあるような夜景撮影では、街灯で黄色っぽくなりやすい雲から光害が除去され綺麗な色になるのでかなり重宝しそうな印象を受けました。