写真データを高速転送できるキングストンWorkflow Stationをレビュー

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

写真データを高速転送できるキングストンWorkflow Stationが便利! 便利グッズ

写真だけでなく、一眼カメラで動画を撮影したりドローンやアクションカメラでも撮影すると、大量のデータをPCに転送するだけでも一苦労しますが、そんな時はキングストン(Kingston)社のWorkflow Stationがあると便利です。

Workflow StationはMicro SDやSDカード、ポータブルSSDなどの様々な記録メディアの接続を一カ所に集約でき、同時に高速転送を可能にし写真や動画編集作業を効率化したいカメラマンにはおすすめです。

今回は、キングストン社よりご提供頂いたWorkflow Stationをレビューします。

スポンサーリンク

キングストンのWorkflow Stationとは?

キングストンのWorkflow Stationを簡単に説明すると、SDカードリーダーやMicro SDカードリーダー、USBハブなどを最大4つ接続して、PCに大容量のデータを同時に高速転送できるドッキングステーションです。

SDカード1枚を転送する場合はSDカードリーダーのみで十分ですが、SDカードだけでなくマイクロSDやポータブルSSDなどの複数の記録メディアにある大量のデータを同時に転送する際には、このキングストンのWorkflow Stationが便利です。

写真や動画データの入った複数のSDカードやポータブルSSDなどをWorkflow Stationに同時に接続してPCに高速転送できるので、仕事を効率化したいカメラマンやビデオグラファーの方にはピッタリなアイテムかと思います。

キングストンのWorkflow Stationとは?

ドックに接続できるキングストンのSDカードリーダーもしくはMicro SDカードリーダーは、最大転送速度が5GbpsのUSB 3.2 Gen 1規格で、SDカードが2枚挿入できるUHS-II対応のデュアルスロットになります。

それぞれのカードリーダーはWorkflow Stationに接続して使うだけでなく、付属のUSB-Cケーブルを繋げば単独のカードリーダーとして使う事もできます。

SDカードリーダー

単独のSDカードリーダー としても使用できる

Workflow Stationには標準でUSB miniハブが一つ付属していますが、SDカードリーダー 、もしくはMicro SDカードリーダーは別途で買う必要があります

スポンサーリンク

Workflow Stationの使い方

Workflow Stationの使い方は簡単で、基本的にはPCに転送したいカードリーダーやポータブルSSDをドックに差し込むだけOKです。Workflow Stationは、USBバスパワー非対応でPCにUSB接続しただけでは作動しないので、電源ケーブルをコンセントに差し込んで使用します。

Workflow Stationの使い方

Workflow StationのドックはUSB Type Cのオス型なので、USB Type Cのメス型を有してるポータブルSSDなどは、直接接続する事も出来ます。もちろんキングストンの製品でなくてもドックの大きさに収まれば接続可能です。

USB Type Cのオス型

Workflow StationのドックはUSB Type Cのオス型

スポンサーリンク

Workflow Stationを導入するメリット

高速転送可能

Workflow Station本体は最大転送速度が10GbpsのUSB 3.2 Gen 2でPCに接続し、USB miniハブ、SDカードリーダー 、Micro SDカードリーダーはそれぞれUSB 3.2 gen1 5Gbps規格となっているので高速転送が可能となります。PC自体にUSB 3.2 Gen 2のポートが必要になるので注意してください。

また、当然ながらWorkflow Stationの恩恵を受けるには、転送元の記録メディアの読み込み速度が高速である事も重要なポイントです。高速転送が可能なポータブルSSD、SDカードならUHS-II規格を使う事で、それぞれの記録メディアのパフォーマンスを最大限に生かすことができます。

デスク周りがスッキリする

Workflow Stationを使う事で余計なケーブルが必要なくなり、記録メディアの接続が一カ所に集約されるのでPCのデスク周りがスッキリします。

Workflow Stationの速度テスト

Workflow Stationのテスト環境ですが、PC側はUSB3.2 Gen2x2(20Gbps)のポートを使用し、各記録メディアには全く同じファイルを保存してある状態で、Workflow Station経由でPCにファイルを転送するといった内容です。

テストの前に、単体での速度チェック

まずは同時転送しないで各記録メディアの単体での速度をCrystalDiskMarkを使ってチェックしてみました。

SDカード

テストで使用したSDカードは、キングストン Canvas React Plus 128GB UHS-IIで、最大読込が300MB/s 、書き込みが260MB/s 、8K動画にも対応の高速なSDカードです。

キングストンのSDカードリーダーを使った場合、スペックに近い読込スピードが出ました。

SDカード Kingston 128MB 300MBs

ポータブルSSD

テストで使用したポータブルSSDは、キングストン XS2000の2TBで、USB3.2 Gen2x2に対応し、最大2,000MB/sと超高速なスペックです。

①直接

ポータブルSSDをUSB3.2 Gen2x2(20Gbps)のポートに直接ケーブルで接続した場合、スペック通りの超高速な読込速度です。

Kingston XS2000 直接

②Workflow Stationに直接

ポータブルSSDをWorkflow Stationのドックに直に接続した場合、スペックのほぼ半分の速度になりました。

Workflow Stationに直接

③USB miniハブに繋げた場合

ポータブルSSDをUSB miniハブにケーブルで繋いで、Workflow Stationに接続した場合、更に②の約半分の速度に落ちました。

SB miniハブに繋げた場合

同時転送での速度チェック

今回のテストの方法は、一眼カメラで撮影したRAWファイルを各記録メディアに全く同じファイルを保存した状態にして、Workflow Stationを経由してPCへ転送した際に、PCに表示される速度を大まかにチェックしました。

同時転送する前に、今回のテスト用のRAWファイルを単独でWorkflow Station経由で転送した場合の速度は以下になりました。転送するファイルが細かい為かCrystalDiskMarkよりも遅くなっていますが、実際のスピードはこんな感じではないでしょうか。

単独
SDカード 250MB/s前後
ポータブルSSD 750MB/s前後

※転送するデータによって速度に違いが出るので、今回の結果が全てではありません。

SDカードリーダー1枚挿入 + ポータブルSSDを直で接続

SDカードリーダーに1枚挿入し、ポータブルSSDを直接Workflow Stationのドックに接続して、同時に転送した場合。

SDカードの速度は250MB/s前後、一方のポータブルSSDは280MB/s前後の速度になりました。同時に転送してもSDカードの速度は落ちることなく安定していましたが、SSDの速度は2/5程度に低下しました。それでも十分な速さで転送できています。

同時 単独
SDカード 250MB/s前後 250MB/s前後
ポータブルSSD 280MB/s前後 750MB/s前後

SDカードリーダー1枚挿入 + SSDを直で接続

片方の転送を一時停止した場合の速度は以下になります。

単独で転送した場合の速度

SDカードリーダー1枚挿入 + ポータブルSSDをUSB miniハブで接続

SDカードリーダーに1枚挿入し、ポータブルSSDをUSB miniハブにケーブルで接続して、同時に転送した場合。

SDカードの速度は160MB/s前後に低下し、一方のポータブルSSDは180MB/s前後で単独の場合の約1/4の速度に低下しました。試しに、SDカードの転送を停止した所、ポータブルSSDは380MB/s前後の速度にアップしましたが、それでも直で接続した場合の1/2の速度と言う事になるので、USB miniハブを経由するとポータブルSSDの速度が遅くなるようです。

同時 単独
SDカード 160MB/s前後 250MB/s前後
ポータブルSSD 180MB/s前後 380MB/s前後

SDカードリーダー1枚挿入 + SSDをUSB miniハブで接続

片方の転送を一時停止した場合の速度は以下になります。

単独で転送した場合の速度

SDカードリーダー2枚挿入

SDカードリーダーに2枚挿入した状態で同時に転送した場合。

① Sandisk 128GB (最大読込170MB/s)
② キングストン 128GB(最大読込300MB/s)

読込速度の速いキングストンのSDカードの方が著しく速度が低下し30MB/s前後、SandiskのSDカードは105MB/s前後で速度が低下しました。

1枚ずつ単独で転送すれば、それぞれのスペックに近い数値の速度で転送可能ですが、2枚同時となるとかなり遅くなってしまうようです。せっかくのデュアルスロットなのに少し残念な結果になりました。この問題に関しては、海外のユーザーからも指摘があるようなので、改善して欲しい部分です。

同時 単独
SDカード① 105MB/s前後 165MB/s前後
SDカード② 30MB/s前後 250MB/s前後

SDカードリーダー2枚挿入

片方の転送を一時停止した場合の速度は以下になります。ほぼスペック通りの速度で転送が可能です。

SDカードリーダー2枚挿入個別

総評

最近では写真だけでなく一眼カメラで動画を撮影したり、ドローンを扱うカメラマンも増えてきている中で、Workflow Stationはそう言った多くの写真や動画データを扱う人にとっては、仕事の効率化を図る上では重宝するアイテムかもしれません。様々な記録メディアの接続がWorkflow Stationの一カ所に集約できるのは非常に便利です。

SDカードリーダー単体だと高速転送できるのですが、Workflow Stationを経由して複数の記録メディアから同時転送した場合、技術的に難しいのかもしれませんが欲を言えばもう少し高速であって欲しいというのが本音です。

デュアルスロットのSDカードリーダーは2枚のデータを同時転送すると個々の速度が落ちるのは、残念な点です。ある程度速度を落とさずにSDカードを同時転送する場合は、SDカード毎にカードリーダーを用意する必要があるようです。

また、最近のハイスペックな一眼カメラでは、記録メディアにCFexpressが使われ始めているので、現段階では需要が少ないかもしれませんが、プロカメラマンやハイアマチュア向けにCFexpressのカードリーダーがあると良いかもしれません。

便利グッズカメラ・機材
スポンサーリンク
この記事を書いた人
Tomoya Osa

新潟在住の写真家&グラフィックデザイナー。約19年間住んでいたニュージーランドの絶景を写真に残そうと思ったのが写真を始めたきっかけで、風景写真、星空と天の川の星景写真を中心に撮影。写真やカメラに関する情報をわかりやすく解説し発信しています。

フォローする