星景タイムラプス撮影用にNikon Z6IIを中古で購入してみた

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星景タイムラプス撮影用にNikon Z6IIを中古で購入してみた カメラ・機材

Sonyユーザーですが、タイムラプス撮影性能がより優秀なNikon機が欲しくなったので、お手頃価格になった中古のNikon Z6IIを購入してみました。タイムラプスでも特に星景を撮りたくて、フルサイズのサブ機として色々探していたのですが、タイムラプス機能が充実していて、しかもホーリーグレイルが簡単に撮れるNikon機は魅力的です。

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なぜSonyα7シリーズではなくNikon Z6IIを買ったのか

Nikon Z6II

なぜSonyユーザーの私がNikon Z6IIを買ったのか? タイトルからもわかるように、結論から言うと星景タイムラプス撮影がしたかったからです。メインのカメラで撮影している合間に、サブ機でタイムラプス撮影しようと言う目論見です。

現在、メインカメラとしてSonyα7R IVを使用しているのですが、6100万画素の高画素機なのでファイルサイズが大きくタイムラプス撮影するとSDカードやHDDなどの記録媒体がすぐに一杯になってしまうので、8Kタイムラプス動画にしない限りはデメリットが多く、タイムラプスを撮影する気になりません。また、サブ機として使っていたSony ZV-E10で何度か星景タイムラプスを撮影した事はありますが、写真撮影では使いにくい部分が多く、APS-C機という事で暗所ではノイズが多く、あまり満足できるようなクオリティではありませんでした。

それなら、Sony機のフルサイズのα7 IIIとやα7 IVとかでも良いんじゃないの?と思うかもしれませんが、Sony機でタイムラプス撮影すると画面がチカチカするフリッカー現象が発生しやすく編集で苦労するので、Sony機は候補から外しました。

そうなると、元々Nikonユーザーだった私が候補として真っ先に目に付けたのがNikon機で、タイムラプス撮影の機能が充実していて、明るさに変化があるホーリーグレイルと呼ばれる難しい撮影もNikon機なら簡単に撮影できるという事でNikon機を選ぶことにしました。しかも、フルサイズのエントリー機のNikon Z5でもホーリーグレイルライムラプスが撮れてしまうと言う驚きの高機能には他社は脱帽するしかないのではないでしょうか?

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星景タイムラプス用にNikon Z6IIを選んだ理由

基本的に星景タイムラプス撮影を中心としたサブ機としての用途なので新品である必要もなく、中古でお手頃価格なNikonのフルサイズ機に絞って探してみた所、ミラーレスカメラ全盛期の今としては、一眼レフ機が中古市場ではお手頃価格と思いきやD850やD780は意外と高値をキープしていて、ミラーレス機のZシリーズの方が値段が下がっていてお手頃感がありました。

Nikon Z5 vs Z6

そんな中から最初に候補に選んだのはNikon Z5とZ6。タイムラプス撮影となると、気になるのがバッテリーの持ちやUSB給電ができるか否か、記録媒体のメモリーカードをどうするのかの2点になります。

Z5 Z6
イメージセンサー 表面照射型2432万画素 裏面照射型2450万画素
画像処理エンジン EXPEED 6 EXPEED 6
EVF 0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット 0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット
モニター チルト式3.2型TFT液晶モニター
約104万ドット
チルト式3.2型TFT液晶モニター
約210万ドット
ISO感度 100-51200 100-51200
記録メディア ダブルスロット:
SD UHS-II × 2
シングルスロット:
XQDもしくはCFexpress Type-B
最大連射 4.5コマ/秒 12コマ/秒
AF検出範囲 -2~19EV
-3~19EV(ローライトAF時)
-3.5~19EV
-6~19EV(ローライトAF時)
USB給電 ×
発売日 2020年8月 2018年11月
その他 インターバルタイマー撮影と同時にタイムラプス動画の生成

Nikon Z5はUSB給電が可能で、SDカードのダブルスロットという事でコスト面ではかなりメリットが大きいですが、一方のNikon Z6はUSB給電が不可で、XQDもしくはCFexpressカードのシングルスロットで、別途カードリーダーも必要になるというデメリットがあります。

その他の機能で注目したいのが、Nikon Z5にはインターバル撮影と同時にカメラ内部でタイムラプス動画を生成してくれるというものです。撮って出しのタイムラプス動画が直ぐに確認できるのが非常に便利で、しかもフリッカーが殆どなくクオリティが高いのも特徴です。

中古価格だとNikon Z5とZ6はほとんど差が無く、画質の良さや性能面で考えるとZ6も捨てがたいのですが、やはりタイムラプス撮影となるとZ5の方が勝っています。

Nikon Z5 vs Z6II

当初は予算的にもお手頃価格なNikon Z5を購入するつもりだったのですが、丁度その頃、新型のNikon Z6IIIが発表されたこともあり、Nikon Z6IIの中古価格が下がる事を期待して、Nikon Z6IIも候補として考慮することにしました。

まずはNikon Z5とZ6IIの主なスペックの違いを表にまとめてみました。やはりエントリー機と中級機とでは性能に大きな差があり、一番大きな違いはイメージセンサーと画像処理エンジンになります。両カメラ共に画素数はほぼ同じですが、Nikon Z6IIの方がより高性能な裏面照射型のイメージセンサーを採用していて、同じ画像処理エンジンを2つ搭載することで処理能力を格段に向上させています。

Z5 Z6II
イメージセンサー 表面照射型2432万画素 裏面照射型2450万画素
画像処理エンジン EXPEED 6 デュアルEXPEED 6
EVF 0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット 0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット
モニター チルト式3.2型TFT液晶モニター
約104万ドット
チルト式3.2型TFT液晶モニター
約210万ドット
ISO感度 100-51200 100-51200
記録メディア ダブルスロット:
SD UHS-II × 2
ダブルスロット:
CFexpress Type-B
SD UHS-II
最大連射 4.5コマ/秒 14コマ/秒
AF検出範囲 -2~19EV
-3~19EV(ローライトAF時)
-4.5~19EV
-6~19EV(ローライトAF時)
USB給電
発売日 2020年8月 2020年11月
その他 インターバルタイマー撮影と同時にタイムラプス動画の生成 インターバルタイマー撮影と同時にタイムラプス動画の生成

Nikon Z5のイマイチな点

  1. モニター解像度が約104万ドットで荒い
  2. 表面照射型CMOSセンサー
  3. 連射が遅い
  4. 暗所でのAF性能

まず、星景撮影で大きなマイナス点となるのが、Nikon Z5の液晶モニターの解像度が約104万ドットと荒い事です。モニターの解像度が低いとザラザラとしたノイズと拡大した星の区別が付きにくく、モニターを見ながら星にピント合わせするのが難しくなってしまいます。ただし、EVF(電子ビューファインダー)はZ6IIと同じ369万ドットでそれなりに綺麗なので、星のピント合わせはEVFを使用すると言う方法があります。

もう一つのNikon Z5の大きなマイナス点としては、イメージセンサーが表面照射型CMOSセンサーであることです。裏面照射型に比べると受光効率が悪くが暗所の画質に不利とされていて、画質的には微々たる差であっても星景タイムラプスを主な目的として使用するとなると少し気になる所です。

他の2点に関しては、約4.5コマ/秒と連射が遅かったり、薄暗い所でのAFが合いにくいと言ったデメリットはありますが、星景撮影ではそれほど問題にはならないので、我慢できるポイントではあります。

最終的にNikon Z6IIを購入

新型のNikon Z6IIIの発売後は買い替え需要で前モデルのZ6IIの中古の在庫数が急増して、状態の良い個体が市場に出回り始め、中古価格も予想通り下がり値ごろ感が出てきたので、最終的に中古のNikon Z6IIを購入しました。ポイント付与分を差し引くと実質18万円強でNikon Z6IIが買える事になり、Nikon Z5との差額は6万円位ですが、Nikon Z5の足りない部分のほとんどを補っていることを考慮すれば満足です。

購入した中古のNikon Z6IIは良品(AB)グレードでしたが、元箱や備品が全て揃っていて、外観も目立つような傷もなく非常に良い状態でした。購入後にシャッター回数を調べてみた所、5800回程度で非常に良い個体を手にすることができました。

購入した中古のNikon Z6II

実際に購入した中古のNikon Z6II

最終的に星景タイムラプス用としてNikon Z6IIを選んだ理由

  • ダブルスロット(CFexpress&SDカード)
  • USB給電が可能
  • 裏面照射型イメージセンサー
  • ホーリーグレイル撮影が容易
  • インターバル撮影と同時にタイムラプス動画撮影
  • 表示パネルがある(カメラ設定を表示)
  • 値ごろ感のある中古価格
  • 状態の良い中古品が手に入りやすい

結局、当初の予定の星景タイムラプス用のサブ機と言うよりは、色々な撮影が可能なもう一つのメイン機を購入する形に落ち着きました。

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Nikon Z6IIで撮影した星景タイムラプスのサンプル動画

実際に購入したNikon Z6IIで撮影した星景タイムラプスのサンプル動画をYouTubeにアップしました。カメラ内で生成した動画で色補正など一切していない撮って出しですが、 撮影が難しいとされる明るさに変化のあるホーリーグレイルタイムラプスもNikon Z6IIなら簡単に撮影でき、映像がチカチカするフリッカーがほとんどない滑らかな仕上がりになるのは驚きです。恐るべしNikon!

まとめ

星景タイムラプス用のフルサイズのサブ機としてなら、Nikon Z5も十分魅力的で、他社のミラーレス一眼のフルサイズのエントリー機に比べると高機能で性能も悪くないことを考えると、かなりコスパの良いカメラかと思いますが、やはり中古価格が下がりお手頃感が増した中古のNikon Z6IIの方がより魅力を感じ購入に至りました。Nikon Z5に物足りなさを感じるなら少し値段が高くなりますが中古でNikon Z6IIを買った方が後悔しないのではないでしょうか?

久しぶりにNikon機を使ってみて、やっぱりSony機と比べると使い易いと言うのが率直な印象です。小さい液晶モニター(表示パネル)にカメラの設定が表示されるのも良いですね。

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この記事を書いた人
Tomoya Osa

新潟在住の写真家&グラフィックデザイナー。約19年間住んでいたニュージーランドの絶景を写真に残そうと思ったのが写真を始めたきっかけで、風景写真、星空と天の川の星景写真を中心に撮影。写真やカメラに関する情報をわかりやすく解説し発信しています。

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