一眼カメラでの撮影でバッテリーの持ちが気になることはありませんか?特に動画撮影や長時間のタイムラプス撮影ではバッテリー切れが大きな問題になりますが、モバイルバッテリーで給電できると安心です。ただしモバイルバッテリーなら何でもOKという訳ではなく、一眼カメラの撮影に適したスペックである必要があります。
今回は、一眼カメラに給電しながら撮影する際に最適なモバイルバッテリーの選び方について詳しく解説します。
一眼カメラを給電する為のモバイルバッテリー選び
出力が弱いと給電できない!
一眼カメラをモバイルバッテリーに繋いで給電しながら撮影するには、モバイルバッテリーの十分な出力が必要になります。モバイルバッテリーなら何でもOKという訳ではなく、モバイルバッテリーの出力が弱すぎると充電はできるけど給電ができないと言う状態になってしまうので注意が必要です。また、出力が弱いと充電に時間がかかると言ったデメリットもあります。
何ワットの出力が必要?
一眼カメラのメーカーや機種によってモバイルバッテリーで給電するための必要出力が違うので、説明書や公式ウェブサイトなどで確認するか、不明な場合はメーカーへ直接問い合わせると良いと思います。メーカー推奨は若干高めの出力ですが、実際はもう少し低い出力でも撮影できる場合もあります。
NIKONの場合
例えばNIKONのZ5、Z6II、Z7IIの場合は、Anker PowerCore+ 26800 PD 45Wが推奨されているので、45W以上の出力のあるモバイルバッテリーなら安心です。
CANONの場合
CANONのEOS R7やR10場合は、Anker PowerCore III Elite 25600 60Wが公式で動作確認されているので、60W以上の出力できるモバイルバッテリーであれば問題ないと思います。
SONYの場合
SONYのa7シリーズの場合は、推奨のモバイルバッテリーの記載はありませんが5Vで最大1.5A(0.5~1.5A)なので、最大7.5Wで比較的低出力の一般的なモバイルバッテリーでも大丈夫なようです。
容量の選び方
高出力のモバイルバッテリーだと小さくても容量は20000mAh程度あり、重量も400g前後になります。撮影で持ち運ぶことを考慮するとできるだけ軽量でかさばらないものが良いので、容量は多くても25000mAh位に抑えておきたいところです。
出力ポートの種類と数
カメラの給電以外に、レンズヒーターや赤道儀などを同時に使用する場合、出力ポートがUSB-Cだけでなく、USB-Aのポートがある事も重要です。また、出力ポートを複数同時に使用するとそれぞれの出力が弱くなるので、出力は余裕がある方が無難です。
一眼カメラの給電向けおすすめモバイルバッテリー
一眼カメラの機種にもよりますが、給電するならPD対応で65Wもしくは100Wの出力が可能なモバイルバッテリーがおすすめです。また、モバイルバッテリーは、安全性も重要な選定基準になるので、過充電防止機能や短絡防止機能が備わっている信頼性の高いブランドやレビューの評価が高い製品を選ぶことが重要です。
65W対応
100W対応
ケーブルも高出力対応
モバイルバッテリーを購入すれば最適なケーブルが付属していますが、短すぎる場合は別途で購入する必要があります。高出力のモバイルバッテリーの場合、貧弱なUSBケーブルだと性能を十分に発揮する事ができないのでUSBケーブルもPD対応、高出力対応である必要があります。
カメラの給電向けUSBケーブルのスペックはPD対応の60Wか100Wですが、あまり値段に差が無いので100Wを選んでおけば問題無いと思います。ただし、粗悪品の場合は過電圧・過電流・過熱などの危険性が伴うので、必ずUSB-IFの認証を受けている製品やE-Markerスマートチップが内蔵されている信頼できるメーカーのケーブルを選ぶようにした方が安心です。
60W対応
100W対応
240W対応
まとめ
一眼カメラを給電しながらの撮影は非常に便利ですが、モバイルバッテリーの出力が弱すぎると低速充電しかできないと言った状況に陥ってしまうので、実際の撮影で使用する場合は予め動作確認しておくと安心です。
それぞれの撮影スタイルによって必要出力に違いがあり、タイムラプス撮影などのスチル撮影では、メーカー推奨よりも低い30W前後の出力でも給電できる場合があるので、既に持っているもので試し撮りしてから新しいモバイルバッテリーの購入を検討してみるのが良いと思います。