普段何気なく一眼カメラのファインダーを覗いて写真撮影しているかと思いますが、光学式と電子式のファインダーの違いをご存じですか?最近主流になりつつあるミラーレス一眼カメラには電子ビューファインダーが搭載され、一眼レフの光学式にはない便利な特徴があります。
今回は、ミラーレス一眼カメラの電子ビューファインダーのメリット&デメリットを解説します。
電子式と光学式ビューファインダーの違い
一般的に一眼カメラの多くにビューファインダーが付いていますが、一眼レフカメラとミラーレス一眼カメラとではファインダーに違いがあります。
ミラーレス一眼カメラは電子式ファインダー(EVF:Electronic Viewfinderの略)で、イメージセンサーに写った像を一旦カメラの設定を電子的に処理し、カメラ内部にある小さな液晶画面に映し出した像が見えるようになっています。EVFの解像度が高い方が実際の肉眼で像を見るようなきめ細かな表現が可能になります。
一方の一眼レフカメラは光学式ファインダー(OVF:Optical Viewfinderの略)で、レンズとカメラ内部にあるミラーを通した像が直接見える仕組みになっています。
電子ビューファインダーの特徴とメリット
仕上がりが予測できる
電子ビューファインダーの最大の特徴は、カメラの設定が反映された状態で見れるという点です。露出やホワイトバランスの設定がファインダーに映し出されるので、撮影結果がある程度予測できるメリットがあります。撮影後に写真を確認して、何度か微調整すると言った作業を最小限に抑え、効率的な撮影が可能になります。
ソニーα7は絞りの違いも反映されるので、f値を小さくした時のボケ具合やf値を大きくした時の光条なども、電子ビューファインダーで確認できるので非常に便利です。
MFでピント合わせしやすい
電子式のファインダーなら拡大表示できるので、MF(マニュアルフォーカス)時にファインダーを覗きながらピント合わせがしやすくなります。さらにピーキング機能付きなら、ピント位置も簡単に把握できるといったメリットもあります。
一眼レフカメラの場合は、背面の液晶画面を見ながら行っていたMFのピント合わせが、ミラーレスカメラならファインダーを覗きながら正確なピント合わせが可能になります。
表示できる情報が多い
電子式ファインダーなので背面の液晶画面と同じように、様々な情報をファインダー内に表示させることができます。
日中の明るい屋外で背面の液晶画面が見にくい状況でも、ファインダーを覗けばヒストグラムやゼブラパターンなどを表示でき、容易に確認することが可能です。
視野率100%
ミラーレス一眼カメラの電子ビューファインダーのほとんどは視野率が100%なので、見たままの撮影ができるメリットがあります。
一方の視野率が100%に満たない光学ファインダーの一眼レフカメラだと、ファインダーでは見えない無駄な部分が写り込んでしまう可能性があります。
電子ビューファインダーのデメリット
表示にタイムラグがある
電子ビューファインダーの最大のデメリットは、センサーに映し出された像を電子的に処理する為、若干のタイムラグが発生してしまい表示が遅れて映り、動きの速い被写体の撮影には影響が出る場合もあります。
ただし、電子ビューファインダーの性能が日々向上していて、上級機種や最新機種のほとんどはタイムラグ問題はほぼ解消されていて、今後はミラーレス一眼カメラのタイムラグの問題もあまり気にならなくなるかと思います。
バッテリーを消費する
電子ビューファインダーに像を映している間はバッテリーを消費してしまいますが、ほとんどの機種はファインダーを覗いていない間は非表示になっていて、バッテリーの消費を抑える工夫がされています。
また、バッテリーの持ちが悪いとされていたミラーレス一眼ですが、最近の機種はバッテリー容量も大きくなっているので、通常の使い方をしていれば大きくバッテリーを消費する事はないので、あまり気にしなくても大丈夫かと思います。
まとめ
一眼レフカメラの光学ファインダーにも良い点はありますが、ミラーレス一眼の電子ビューファインダーには多くのメリットがあり、技術の進歩でデメリットとされている点は解消されつつあり、一眼カメラを更に快適に使うことができます。
ミラーレス一眼カメラの選ぶ基準として、電子ビューファインダーの解像度や見やすさ等も考慮してみてはいかがでしょうか?