一眼カメラを選ぶ際にカタログのスペック表などに『ファインダー視野率』といった言葉を目にするかと思いますが、意味をご存知ですか? 一昔前に比べると最近のカメラのファインダー視野率は高くなってきているようですが、撮影をする上でどのような影響があるのでしょうか?
今回は、一眼カメラのファインダー視野率について詳しく解説しますので、一眼カメラを買おうと思っている方は参考にしてみてください。
カメラのファインダー視野率とは?
カメラのファインダー視野率とは、ファインダーを覗いた時に見える範囲と実際に撮影される範囲との差を比率で表したもので、ファインダー視野率が100%に近いほど見たままの状態で撮影できるということになります。
言葉だけだとわかりにくいのでファインダー視野率の違いを図にしてみました。ファインダー視野率が低くなればなるほど見える範囲が狭まり、実際の撮れる写真との違いが大きくなってしまいます。
入門機のファインダー視野率は低め
最近の一眼カメラであれば、中級機以上のファインダー視野率は大抵100%でが、少し古めの機種や入門機になるとファインダー視野率は低めになり95%位が一般的のようです。
ニコンのエントリーモデルD5600やD3500、キヤノンのEOS Kiss X9のファインダー視野率は95%となっています。なぜかキヤノンのフルサイズ機EOS 6D Mark IIは2017年発売にも関わらず視野率98%でかなり不評のようです。
液晶画面のライブビューなら視野率100%
ファインダー視野率というのはあくまでファインダー内での話で、カメラの液晶モニターを見ながら撮影するライブビューの場合は無関係になります。ファインダー視野率が100%未満のエントリーモデルであっても、ライブビューなら視野率100%で撮影することができる機種がほとんどです。
ミラーレス一眼カメラのファインダー視野率は?
ミラーレス一眼カメラの場合は、光学ファインダーではなく、電子ファインダーを採用しているので、液晶画面をみているのと同じのためファインダー視野率は100%のものがほとんどになります。キヤノンのミラーレス一眼のエントリーモデルEOS Kiss Mでもファインダー視野率は100%となっています。
ファインダー視野率100%は重要なの?
結論から言うと、ファインダー視野率100%の重要性は絶対とは言いませんが、100%に近いほうがカメラの使い勝手は良くなり、失敗や無駄な作業が減ることは間違いありません。
ファインダー視野率が低いカメラの場合、ファインダーを覗き込んで撮影してバッチリ!と思ったら、実際には意図しない余計なものが写り込んでしまう可能性があります。そうなると何度も撮り直しをしたり、現像段階で余分な部分をトリミングしたりといった無駄な作業が発生してしまいます。
ファインダー視野率95%と言っても見えない部分は僅かなので、シビアな撮影で使わないエントリーモデルのカメラにはファインダー視野率100%は必要ないとか思います。
ワンランク上の写真を撮りたいならファインダー視野率100%のカメラを選ぶのが一番良いのではないでしょうか?