Insta360 One Rは360度パノラマ写真をRAWファイル撮影することが可能ですが、無料提供されているスマホアプリやPCの編集ソフトのInsta360 Studioでも色を調整することはできません。RAWファイルで撮影できるメリットは大きいですが、現像作業のワークフローが少し面倒になります。
今回は、Insta360 One Rの360度全天球パノラマ写真のRAWファイルをPhotoshopを使って現像する方法をご紹介します。
Insta360 One Rの全天球RAWファイルの現像手順
Insta360 One Rの360度全天球パノラマ写真のRAWファイルをそのままLightroomやPhotoshopで開くことはできますが、2つの円状の写真が2枚縦につながった状態で表示されてしまい、色調整などの現像作業ができません。

Insta360 One RのrawファイルをPhotoshopで開いた状態
Insta360 One Rで全天球パノラマRAWファイルを現像する際のワークフローをまとめてみました。
- Insta360 Studioで書き出す
- Photoshopで開く(Camera Raw)
- 色味を調整
- 8bitで保存
Insta360 Studioで書き出し
まず初めにInsta360 Studioで全天球パノラマRAWファイル(dng)を開きます。画面右上にある黄色いボタンをクリックし、書き出しを行います。

Insta360 StudioでRAWファイルを開く
書き出し設定
解像度:最大サイズのまま
ファイル名:任意で分かりやすいように
ファイルパス:書き出し場所を指定
書き出しが終わると、状態が完了に切り替わり、指定した場所に新しいdngファイルが作成されていると思います。
Photoshop(Camera Raw)で開く
先ほど書き出したdngファイルをPhotoshopで開くと、自動的にCamera Rawが立ち上がり、一般的な360度写真として表示されます。あとは、普通の写真と同様に現像作業を行います。

Insta360 One RのDNGファイルをPhotoshopで現像
別形式のJPGかTIFに保存
色調整の現像作業が終わって、別のファイル形式で保存する場合は、【開く】をクリックして、Photoshopの画面に切り替えます。※この場合でも、編集内容がdngファイルに自動的に上書き保存されます。
Camera Rawの画面で8 bitか16 bitに設定することができますが、デフォルト設定は8 bitになっているかと思います。tif形式で保存したい場合は階調の多い16 bitにし、jpg保存する場合は8 bitのままでOKです。

Camera Rawのbit数の設定を変更する場合はここをクリック
Photopshopの画面に切り替わったら【別名で保存】で、jpgもしくはtifを選択し保存すれば完了です。360度写真のビューワーで画像を開き、360度のパノラマ写真として認識されているのを確認してください。
まとめ
Insta360 One Rの動画の場合は、Premiere Proのブラグインがあるので直接編集できますが、RAWファイルの全天球パノラマ写真となるとちょっと面倒なので、RAWファイルを直接PhotoshopやLightroomなどのRAW現像ソフトでそのまま編集できるプラグインを是非開発してもらいたいです。