ソニーの撒き餌レンズFE 50mm F1.8で天の川&星景を撮影してみた

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ソニーの撒き餌レンズ50mm F1.8で天の川&星景を撮影してみた カメラ基礎知識

ソニーの撒き餌レンズFE 50mm F1.8(SEL50F18F)で星景写真が撮影できるのか実験してみたい衝動に駆られ、中古で購入しました。絞り開放で四隅の収差がどれだけ発生するのかテストもしてみました。

今回は、赤道儀なしでソニーの撒き餌レンズFE 50mm F1.8(SEL50F18F)で天の川や星景写真がどれだけ綺麗に撮れるのかレビューします。

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撒き餌レンズで星景写真は撮れるの?

各メーカーが比較的安価で提供している撒き餌レンズと言われているのが50mm f1.8の単焦点レンズですが、カメラ初心者が最初に買う単焦点レンズとしても人気です。

星景写真を撮影する際には広角レンズが一般的ですが、50mmの焦点距離の撒き餌レンズで星景写真を撮ることができるの?と疑問に思われるかと思いますが、結論から言うと、50mm f1.8というスペックがあれば赤道儀なしでも撮れます!

ただし、焦点距離が50mmなので、星を点状に写すにはシャッタースピードを速くする必要があり、通常の星景写真よりも難易度が増し増す。

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SONY FE 50mm F1.8(SEL50F18F)のスペック

SONYの撒き餌レンズFE 50mm F1.8(SEL50F18F)の写りはそれなりに良いと評判ですが、AFのモーター音がうるさく、動作はモッサリとしています。ただし、星景撮影ではMFでピントを合わせるのでAF性能は全く影響はありません。

比較的安価なレンズだけに四隅の収差が気になるのは否めなく、星景写真にどれだけの影響が出るかはレビューが殆ど無いので未知数です。

SONYの撒き餌レンズSEL50F18F

Sony FE 50mm F1.8
重量 186g
全長 59.5mm
フィルター径 49mm
実売価格 3万円前後

他社の撒き餌レンズと比べるとソニーのSEL50F18Fは若干値段が高いのが難点ですが、中古品でも気にしないのであれば、程度の良い美品が比較的簡単に手に入るのでおすすめです。

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コマ収差のテスト結果

まずはFE 50mm F1.8(SEL50F18F)で天の川を撮影して、コマ収差のテストをしてみました。まあ、ある程度の予想は出来てましたが、やはり絞り開放付近だと四隅のコマ収差がかなり発生します。

f1.8の場合

50mmなので星が線状にならないようにシャッタースピードを5秒に設定して、絞り開放のf1.8で撮影しました。以下が全体像ですが、ネット上で見るサイズでも四隅にコマ収差が発生して星が点ではなく、横にに伸びているのが確認できます。

SONY FE 50mm F1.8@f1.8SONY ILCE-7RM4 (50mm, f/1.8, 5 sec, ISO3200)

そして、四隅を等倍(100%)サイズでトリミングした画像を見てみると、明るめの星はツバメのような形をしたサジタルコマフレア(非点収差とコマ収差などの複合型の収差)が盛大に発生しているのが確認できます。やはりSEL50F18Fは、絞り開放だと星空撮影にはちょっと厳しいかもしれません。

Sony 50mm @ f1.8 左上

Sony 50mm @ f1.8 左上

Sony 50mm @ f1.8 右上

Sony 50mm @ f1.8 右上

Sony 50mm @ f1.8 左下

Sony 50mm @ f1.8 左下

Sony 50mm @ f1.8 右下

Sony 50mm @ f1.8 右下

明るめの星の縁にフリンジも発生していますが、Lightroomなどのソフトウェアで補正可能な程度なので許容範囲かと思います。

Sony 50mm @ f1.8 中央

中心付近にもフリンジも発生しているが許容範囲

f3.2までの比較

更に絞りをf1.8から1/3段ごと、f1.8、f2、f2.2、f2.5、f2.8、f3.2で撮影した画像で収差の比較をしてみました。サジタルコマフレアが一番目立った右上部分を等倍(100%)にトリミングしています。

結果としては、SEL50F18Fは絞り開放から1/3段絞ったf2だとほぼ変化がなく、f2.5からサジタルコマフレアが軽減し始め、f3.2まで絞るとようやくサジタルコマフレアは抑えられ星が点状に近づきますが、完全な点状するには更に絞る必要がありそうです。

SEL50F18Fで撮影した星景写真の作例

SONY FE 50mm F1.8(SEL50F18F)で星景撮影するとなると一枚撮りだと厳しいので、星空と風景部分はカメラの設定を変えて別々に撮影して、現像時に合成する必要があります。

星空はサジタルコマフレアを抑える為に絞り気味でシャッタースピードを短くして星を出来るだけ点状にし、風景部分は絞り開放でシャッタースピードを長めにしてノイズを抑えて撮影するのがポイントです。

焦点距離が50mmだと天の川が大きく写りディテールも鮮明になるので迫力のある星景写真に仕上がります。

SONY FE 50mm F1.8で撮影した星景写真

2枚目の作例は、星空部分はf3.2まで絞っているので、大きく拡大してもサジタルコマフレアがあまり目立たたず、撒き餌レンズで撮ったわりには綺麗な仕上がりになりました。

SEL50F18Fの星景写真の作例

総評

ソニーの撒き餌レンズのSEL50F18Fは、予想通りサジタルコマフレアがかなり発生するので、星空や星景向けのレンズとしてはあまりおすすめできませんが、撮り方次第では十分楽しめるレンズかと思います。

星を完全な点として撮影したい方はやはり赤道儀を使うのが良いかと思いますが、撒き餌レンズでも気軽に天の川や星空を撮影する事は可能なので、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?