スマホやコンデジにあるパノラマ機能ですが、一眼カメラで撮影した写真をLightroomやPhotoshopを使えば簡単にパノラマ写真に仕上げることが可能です。
広角レンズでも画角に入りきらないような場面では数枚撮影した写真を現像時にパノラマ合成することで解決できます。一眼カメラならではの高画質で高解像度のパノラマ写真にすることができるので印刷にも最適です。
今回は一眼カメラを使ったパノラマ写真の撮影方法とLightroomでの合成手順をご紹介します。
一眼カメラでのパノラマ写真の撮影方法
パノラマ写真の醍醐味は何と言ってもダイナミックさで、基本的に広角レンズでも撮影できないような広範囲を写真にしたい時に有効な手段です。また、広角レンズを持っていない状況で広い範囲を撮影したい場合や、写真を高解像度にしたい場合は、パノラマ合成しても良いかと思います。
カメラの設定
通常の風景写真を撮る時と同様にF値、ISO、焦点距離、ホワイトバランスが一定になっていればOKなので、絞り優先モードがおすすめです。
パノラマにする場合は、太陽の位置で光の当たり方がかわり露出にばらつきは出てしまいますが、合成時にLightroom側で自動的にある程度調整してくれるので、あまり神経質にならなくてもOKです。
構図にもよりますが、絞り開放でボケが多いと合成しにくくなる場合があるので、出来ればf8かそれ以上に絞ってパンフォーカスさせたほうが失敗が少なくなります。
カメラの水平を保つ
パノラマ写真を撮影する際、できれば三脚を使い水平を保って撮影すると合成する際の余白やエラー発生が少なくなり効率的です。ただし、LightroomやPhotoshopのパノラマ合成機能は優秀なので、手持ちで撮影した写真でも合成できる場合がほとんどですが、できるだけ水平を保って、上下のアングルを変えないようにするのがコツです。
三脚を使う場合は、三脚本体が水平になっていないと雲台だけ回転させても、水平に回転させることはできません。正確な水平出しをしたい場合は、三脚と雲台の間に入れるレベラーを使うと簡単です。

縦位置で上下に余裕を持たせる
パノラマ撮影する際はカメラを縦位置にして上下に余裕を持たせておくのが重要です。合成時の歪み補正によって、上下がトリミングされ実際よりは小さくなる場合が多いので、画角キッチリの構図にするのではなく、予め上下の余裕を広めにしておくと失敗が少なくなります。
横位置でもパノラマ合成は可能ですが、上下に余裕がない場合や手持ち撮影の場合は、トリミングされてしまう可能性があるので、注意が必要です。
40%前後が重なるようにする
パノラマ合成する際、隣り合う写真の重なる部分が少なすぎると合成できなくなってしまうので、40%前後が重なるように、少しずつ角度を右か左にずらしパンさせて撮影します。厳密に40%の必要はないので、大まかで良いので左右に余裕を持たせておくのがコツです。
重要な被写体は切れないようにする
主題となる重要な被写体は、出来るだけ中央付近に来るような構図で切れないようにします。特に人工的な建物などは途中で切れてしまうと、レンズの歪みによって上手く合成できない場合があります。
Lightroomでパノラマ合成する手順
LightroomならRAWファイルのままパノラマ合成できるのでおすすめです。まずは、パノラマ合成する写真を読み込んでおきます。
写真の補正
パノラマ合成する前に、全ての写真にレンズ補正で歪みや周辺減光の補正を施し、ホワイトバランスを同じ設定にします。もし、露出が他の写真と著しく違っている場合は、大体で良いので出来るだけ同じ明るさに調整しておくとムラが少なくなります。
その他の色味の調整などは合成後に行います。
パノラマ合成の設定
写真に必要な補正を施したら、Shiftキーを押しながら合成する写真全てを選択し、
右クリック > 写真を結合 > パノラマ をクリックします。

合成する写真を全て選択した状態で右クリック
投影法
『投影法』は、「球面法」、「円筒法」、「遠近法」の3つから選択できますが、自然な仕上がりになるのは「球面法」か「円筒法」なので、プレビューで確認して、好きなほうを選びます。

球面法

円筒法が縦方向に若干伸びている(今回の場合)
それぞれの違いに関しての詳しい説明は以下でご確認ください。
Adobe公式ページ ⇒ Lightroom Classicでのパノラマおよび HDR パノラマの作成
境界線ワープ
『境界線ワープ』は、余白を埋める為に写真を変形させる機能で、数値が高いほど余白が埋まります。


エッジを塗りつぶす
『エッジを塗りつぶす』は、写真を変形させずに余白部分を自動的に塗りつぶす機能で、余白周辺の似たような箇所からサンプリングして違和感なく仕上げてくれます。


境界線ワープとエッジを塗りつぶすの2つを組み合わせて使うこともできます。例えば、塗りつぶしに違和感がある場合は、境界線ワープの数値を高くして、塗りつぶす範囲を狭くしたり、それぞれの比率を変更して微調整するのがよいかと思います。
自動切り抜き
『自動切り抜き』は、Lightroomが自動的に上下左右の余白を取り除き最大サイズに効率よくトリミングしてくれる機能です。自分で自由にトリミングしたい場合は、チェックを外します。


自動設定
『自動設定』は、パノラマ全体の明るさや色調を自動的に調整する機能で、Lightroomの現像モジュールの自動補正とほぼ同じです。合成後も自由に調整ができるので、チェックを入れておいて、後から自分で微調整すると簡単です。


スタックを作成
『スタックを作成』は、パノラマ合成した後に、合成した個々の写真とパノラマ合成した写真を一つにまとめる機能です。どの写真を合成に使ったの分かるので管理しやすくなります。

一まとめになり、スッキリ
数字をクリックすると個々の写真が表示されます。

数字をクリックすると写真が個別に表示
写真を結合しパノラマ写真の完成!
各設定が完了したら、【結合】をクリックすると、dngファイルとしてパノラマ写真が保存されます。写真の枚数やパソコンのスペックによって結合する時間に差が出ます。
結合されたら、あとは普通の写真と同じように色調などを整えレタッチすればパノラマ写真の完成です。写真によってはトリミングしてバランスを整えると良いと思います。

Lighroomで色調を整え、バランスよくトリミング
一眼カメラで撮影したパノラマ写真の作例
私が撮影したニュージーランドのパノラマ写真を作例としてご紹介します。

Rangitoto Island, Auckland

Keyhole Rock at Anawhata

オークランドの夜景

Rangitoto Islandと日の出
動画で見る
YouTubeにLightroomのパノラマ合成方法を動画にしてアップしました。パノラマ写真の作例をフルHDサイズで確認することができますので是非ご覧ください。
まとめ
一眼カメラで撮影した写真でもLightroomを使えば、意外と簡単にパノラマ合成することができるので、壮大な絶景を一枚の写真に残したい場面に遭遇したら、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか?一眼カメラならではの高画質&高解像度のパノラマ写真を大きめに印刷するのもおすすめです!