撮影マナーで注意したいのが『AF補助光』や『セルフタイマーランプ』の光で、カメラの正面から光を放つので撮影している本人は気付きにくいのですが、特に夜間や暗い場所では意外と明るく発光して周りに迷惑をかけてるかもしれません。
大抵のカメラは標準設定でAF補助光がONになっているので、気付かずに使っている方も多いと思いますが、フラッシュ禁止の場所で、AF補助光をうっかり照射してしまい白い目で見られたりと言った経験はありませんか?
今回は『AF補助光』や『セルフタイマーランプ』の設定や撮影マナーに関して解説します。
AF補助光とは?
AF補助光とは、暗い場所でも被写体にオートフォーカスでのピントが合いやすいようにライトで照らして明るくする機能です。AF補助光で照射できる距離はおおよそ3mで比較的近い被写体に対して有効で、それ以上遠くの被写体には意味がありません。
対策
AF補助光の設定をOFFにする
一番確実なのが、AF補助光の設定をOFFにしていれば間違って発光するといったことはないので安心です。AF補助光が必要な撮影というのは結構限られてくるので、普段からOFFにしていてもそれほど支障はないと思います。
設定場所:MENU > カスタムメニュー > a:オートフォーカス > 内蔵AF補助光の照射設定
マニュアルフォーカスにする
マニュアルフォーカスにしていれば、AF補助光のライトが発光することはありません。
セルフタイマーランプとは?
セルフタイマーランプとは、その名の通りタイマー撮影にすると光るランプのことで、シャッターのタイミングが分かるように点滅したりします。AF補助光ほど明るくはありませんが、長めのタイマーに設定していると発光し続けるので注意が必要です。
対策
残念ながら、NikonのカメラにはセルフタイマーランプをOFFにする設定はありません。おそらく殆どのメーカーも同様にOFFの設定はないと思います。
タイマーを使わない
単純ですが、ランプを光らせないようにするには、タイマーを使わないのが一番良い方法です。タイマーの代わりに、レリーズやリモコンを使えば、タイマーランプが発光することはありません。
※リモコン使用時でも、リモコンモード設定を2秒タイマーにしてしまうと発光するので注意が必要です。
ランプ部分を隠す
ランプ部分にテープを張ったり、手で光が漏れないように隠すのが簡単な方法です。
AF補助光、セルフタイマーランプのNG場面
フラッシュ禁止の場所
フラッシュ禁止の場所には、美術館、人気観光地、イベント会場、コンサートなどが考えられますが、強い光が悪影響を及ぼすのが理由で禁止しているので、当然のことながらAF補助光もOFFにするのが最低限のマナーです。
動物や赤ちゃん
動物を至近距離から撮影する場合は、AF補助光は厳禁です。人間よりも敏感な動物の目は強い光は非常にストレスを与えてしまいます。自分のかわいがっているペットはもちろん、動物園や水族館、猫カフェなど至近距離から撮影できる機会は割と多いと思いますが、AF補助光は必ずOFFにするのがマナーです。
また、赤ちゃんにとってもAF補助光は非常に眩しく目には良くないので、AF補助光はOFFにて撮影するのが良いと思います。寄って撮影するために至近距離からAF補助光を当てて撮影はもっての外です。
ホタル撮影
ホタル撮影でのAF補助光とセルフタイマーランプは、ホタルに悪影響を与えるだけでなく他の撮影者や鑑賞している人にも迷惑です。ホタルは強い光を嫌いストレスになってしまい逃げてしまったり、発光しなくなったりするので細心の注意を払いましょう。
星景撮影
自分一人で周りに誰もいない状況であれば、AF補助光とセルフタイマーランプの光はあまり気にすることはないと思いますが、やはり、近くで撮影している人たちがいる場合は、マナーとして気を付けなくてはなりません。
星景撮影で近くに他の人がいる場合、AF補助光やセルフタイマーランプが光ってしまうと、近景の写りに影響がでて周りの人に迷惑をかけてしまいます。AF補助光はOFF、2秒タイマーを使う場合は、ランプ部分を手で隠したり、テープを貼るといった気遣いをするのが良いと思います。
まとめ
案外気付かずにAF補助光をONにしたまま撮影してしまいがちですが、知らないうちに迷惑をかけている可能性があるので、できるだけAF補助光はOFFにして撮影したほうが良いかもしれません。