写真の構図に人の視線を誘導するリーディングラインを取り入れることで、無意識に被写体の方向へ目が行くようになり、被写体を際立たせることができるようになります。常にリーディングラインを意識して構図を考えることで、確実に写真が上手くなります。
今回は、構図を考える上で意外と重要で欠かすことのできないリーディングラインを作例と共に詳しく解説します。
リーディングラインとは?
リーディングライン(Leading Lines)とは、視線を誘導する線のことを言い、風景写真からポートレートまで様々なタイプの写真に取り入れることができます。海外では構図の一種として扱われる場合もあるようです。
リーディングラインは、必ずしも人工的な直線である必要はなく、人の視線を誘導するものであれば何でもOKです。良く使われるのが道路や川で、人の視線は無意識のうちにその線上へと導かれます。
構図にリーディングラインを取り入れることで、写真に奥行き感を出したり、リーディングライン上に主題となる被写体を配置し、より引き立たせるといった効果などが期待できます。
上手なリーディングラインの見つけ方
リーディングラインとして一般的に使われるの道路や小道、通路、階段など人が通る場所は、無意識のうちに視線を誘導してくれます。また、風景写真では、人工物ではない海岸線や稜線など、自然物でもリーディングラインとして活かすことができます。
道をリーディングラインとして撮影する場合、真横から見ると奥行き感を全く出すことができませんが、正面もしくは斜めからの角度にする事で奥行き感が生れ、リーディングラインの効いた躍動感のある写真になります。
上手にリーディングラインを見つけるには、常に周囲のリーディングラインになり得るものを意識して、カメラのアングルや自分の位置や距離を変えて撮影してみるのが良いかと思います。撮影に慣れてくると、リーディングラインに最適なカメラのアングルや自分との距離なども感覚的に身についてくると思います。
リーディングラインとなり得るもの
- 道路、小道、通路
- 階段
- 柵、壁
- 橋
- 川
- 海岸線
- 波
- 草・木
- 崖
- 岩
- 雲
- 光芒
構図にリーディングラインを活かした写真の作例
道路や道などの人工物をリーディングラインとするのが一番簡単で一般的な手法として使われます。
岩や雲、海岸線などの自然物でもリーディングラインとして活かすことができます。無意識のうちに近景から遠景の先の方向へと視線が誘導されるのがわかると思います。
まとめ
写真の構図を決める時に意外と重要な役割を果たすリーディングラインを取り入れることで、被写体を一層引き立たせることができます。
最初のうちはリーディングラインを活かした構図をとるのが難しかったりしますが、慣れてくるとリーディングラインになりそうな物が自然と見つけられるようになります。