ソニーαシリーズには白飛び防止に役立つゼブラ機能と言うものがあり、あらかじめ撮影前に輝度の高い部分をゼブラパターンで表示させることで、白飛びしそうな明るい箇所が一目瞭然となります。白飛び防止にはヒストグラムである程度把握できますが、ゼブラパターンならピンポイントでより確実でおすすめです。
今回はソニーαシリーズの便利な機能のゼブラパターンについて詳しく解説します。
ゼブラパターンとは?
ゼブラパターンとは、カメラの背面の液晶画面やファインダーに設定した輝度レベルの部分を縞模様として表示する機能で、撮影前に露出調整する際に役立ちます。シマウマのような縞模様なのでゼブラパターンと言うようです。
ソニーαシリーズのゼブラ機能は撮影前に白飛び箇所を確認できるのがポイントで、撮影後に確認して二度三度と微調整する手間が省けるといったメリットがあります。撮影後に白飛びした個所をハイライト表示させる機能とは別物です。
白飛び防止以外にも、撮影する被写体に合わせて、ゼブラのレベルを設定することで、被写体の適正露出の目安としてゼブラパターンを表示させると言う様な使い方もできるので非常に便利です。
ゼブラの設定方法
今回はソニーα7R IVのゼブラの設定方法をご紹介します。(αシリーズであればほぼ同じです)
カメラ本体のメニューから【ゼブラ設定】を選択します。
【MENU】 > 【撮影設定2】 > 【ゼブラ設定】
ゼブラ表示が「切」になっている場合は、「入」に変更します。
次にゼブラレベルを選択し、希望のレベルに設定します。
ゼブラパターンの使い方
白飛びさせたくない場合
風景写真などで白飛びさせたくない場合は、ゼブラのレベル設定を100+にします。100+と言うのは、輝度レベルの上限を超えているという意味で、いわゆる白飛び状態です。
100+に設定して構図内にゼブラパターンが表示されている場合は、白飛びしている状態なので、ゼブラパターンが消えるように露出をマイナス補正したり、測光箇所をずらしたりすることで、白飛びを防止することができます。
ヒストグラムでも白飛びの状態はある程度は確認できますが、ゼブラパターンを使えば白飛びする箇所が確認でき、確実に防止できるのでおすすめです。
ただし、ゼブラパターンを見て白飛びは防止できても、逆に暗い部分が黒潰れになる場合もあるので、そういった場合は、露出ブラケット撮影やハーフNDフィルターなどで対策する必要があります。
白い被写体を露出アンダーさせたくない場合
白い被写体を露出アンダーで暗くさせたくない場合は、ゼブラのレベルを90~95位に設定し、白い被写体にゼブラパターンが表示されるように露出を調整します。
そうすると、白い被写体はギリギリ白飛びせずに、更に露出アンダーにはならない状態で撮影できるようになります。
人の肌を綺麗に撮影したい場合
ポートレートなど人の肌を綺麗に撮影したい場合は、ゼブラのレベルを70~80位に設定し、被写体の肌にゼブラパターンが表示されるように露出を調整します。
女性など肌を少し明るめにしたい場合は80位にしたり、被写体に合わせてゼブラのレベルを調整するのが良いかと思います。
まとめ
被写体の適正露出は、小さい液晶画面やファインダー、ヒストグラムだけでは確認しにくいのですが、ゼブラパターンを表示させることで、撮影前に被写体の明るさを把握できるので極力失敗を防ぐことが可能になります。
映像用のカメラにはゼブラ機能が搭載されているの事がありますが、ソニーαシリーズはスチール撮影でもこの便利機能が使えるので、是非活用してみてはいかがでしょうか?