風景写真で重要な光の向きや特徴を解説!順光・逆光・サイド光

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

風景写真で重要な光の向きや特徴を解説!順光・逆光・サイド光 カメラ基礎知識

風景写真において太陽の光は鍵となる要素の一つです。順光・逆光・サイド光、それぞれの光の方向や種類が写真全体の雰囲気や表現に与える影響は大きく、撮影者が意図するイメージを作り出す上で重要な役割を果たします。

今回は、風景写真を撮る際に意識したい光の方向の種類とそれぞれの特徴を分かりやすく解説します。光について考え、その特性を理解することでより魅力的な風景写真を撮影できるようになるかと思います。

スポンサーリンク

風景写真の光の方向の種類と特徴

風景写真に限らず写真撮影の際に意識したいのが光の方向です。基本となる『順光』、『逆光』、『サイド光』の3種類の光の向きの特徴を理解している事が重要です。また、それらの中間的な位置に『半逆光』と『半順光』がありますが、それぞれの特徴を併せ持っているだけなのであまり難しく考えなくても大丈夫です。

被写体にどの方向から光が当たっているのかを把握して、それぞれの光の特徴を活かした撮影をする事で写真の質が劇的に向上します。

写真撮影時の光の方向と種類

基本となる光の方向:順光、逆光、サイド光、半順光、半逆光

順光

順光とは撮影者の後方に光源(太陽)がある状態で、被写体に対して真正面に当たる光のことを言います。

順光とは

特徴と撮影のコツ

順光は被写体に均一の光が当たり、影が少なくなり被写体のディテールがハッキリし、色鮮やかに写すことができる特徴があります。

  • 青空
  • 木々の緑
  • 紅葉
色鮮やかな青空や木々を撮る

順光は光が均一に当たることで色鮮やかに表現でき、PL(偏光)フィルターの効きが良くなるので、鮮やかな写真に仕上がります。風景写真では青空や海、木々の緑や紅葉などを色鮮やかに撮りたい場合は、順光がおすすめです。事前に撮影スポットの方角を把握して、太陽の位置と時間を調べておくと、狙い通りの写真が撮れるようになり失敗がなくなります。

順光で写した風景写真の作例

順光だち青空や木々の緑が色鮮やかに再現できる

デメリットと注意点

立体感が出にくい

順光は正面から均一に光が当たり影ができにくいので、綺麗な写真に仕上がりますが、全体的に立体感がなく平凡な写真になりがちです。ドラマチックな雰囲気にしたい場合は、順光は避けた方が良いです。

撮影者の影の写り込み

順光時に超広角レンズを使って撮影すると撮影者(自分)や三脚などの影が写り込む場合があり、特に太陽が低い朝や夕方の時間帯は影が長くなるので注意が必要です。

逆光

逆光とは撮影者の正面に光源(太陽)がある状態で、被写体の背後から当たる光のことを言います。

逆光とは

特徴と撮影のコツ

逆光の場合、被写体が影で暗くなりディテールが出にくいですが、幻想的でドラマチックな雰囲気の写真を撮ることができる特徴があります。明暗差が激しくなるため、やや難易度の高い撮影になります。

  • 朝日
  • 夕日
朝日や夕日をドラマチックに撮る

逆光を活かした撮影なら朝日や夕日がおすすめです。逆光は意識しなくても比較的簡単に撮ることができますが、 狙った場所で撮影する場合は、夏と冬では太陽の位置が大きく変化するので事前に太陽の位置と時間を把握した入念な計画が必要になります。

逆光で写した風景写真の作例

デメリットと注意点

被写体の色が出にくい

逆光だと被写体が影で暗くなりディテールや色などが出にくくなります。また、空は光の反射で空が白っぽくなり、綺麗に澄んだ青空の日であっても鮮明な青色で写すことが難しくなります

レンズのフレアやゴーストが発生しやすい

光源が直接レンズに入り込むことで、フレアやゴーストが発生しやすくなります。

露出の調整が難しい

逆光での撮影は明暗差が激しくなる為、白飛びや黒潰れしやすく、被写体の露出を適切に調整するのが難しくなります。その為、ハーフNDフィルターを使用したり、露出ブラケット撮影をしてHDR合成するなどの対応が必要になります。

サイド光

サイド光とは撮影者の横に光源(太陽)がある状態で、被写体の横から当たる光のことを言います。

サイド光とは

特徴と撮影のコツ

サイド光は、被写体に影ができやすく立体感が生まれ、コントラストが強くなる特徴があり、メリハリのある写真に仕上がります。サイド光で撮影するには昼間よりは、やや太陽が傾いている時間帯が向いています。

光と影のコントラストを強調して撮る

サイド光は影により被写体の凹凸や質感を際立たせるので、ゴツゴツとした岩などは面白いかと思います。また、アイデア次第ではインパクトのあるコントラストの効いた写真に仕上げる事もできます。

サイド光の作例

夕方のサイド光を活かした紅葉写真

サイド光でコントラストを活かした作例

デメリットと注意点

サイド光は、明るい部分と暗い部分のコントラストが強調されるため、露出調整が若干難しくなりますが、逆光のような激しい明暗差ではないので、現像時の露出補正である程度カバーできます。

半順光

半順光とは撮影者の斜め後ろに光源(太陽)がある状態で、被写体の斜め前方から当たる光のことを言います。

半順光とは

特徴と撮影のコツ

半順光は、被写体の色を鮮やかにして程良い影により立体感のある写真になる特徴があり、順光とサイド光の良いところを併せ持った光です。

鮮明な色で立体感を出して撮る

半順光は色鮮やかな紅葉の風景写真におすすめです。程よい立体感で

半順光だと立体感がありつつ、色鮮やかな紅葉を活かすことができる

半逆光

半逆光とは撮影者の斜め前に光源(太陽)がある状態で、被写体の斜め後方から当たる光のことを言います。

半逆光とは

特徴と撮影のコツ

半逆光は、程良い影により立体感がでて柔らかく幻想的な雰囲気の写真になる特徴があり、逆光とサイド光の良いところを併せ持った光です。半逆光は風景写真だけでなく、ポートレートや食べ物の写真など様々な撮影で好まれ使われる万能な光と言ってもいいかもしれません。

朝夕の柔らかい光で幻想的に撮る

ふわっと柔らかい雰囲気になる半逆光を更に活かして幻想的にするには、朝夕のゴールデンアワーの時間帯がおすすめです。ゴールデンアワーの光は柔らかく、暖かみのある色合いなので、比較的簡単に幻想的な写真にすることができます。

半逆光の作例

半逆光だと柔らかい光に包まれた幻想的な写真に仕上がる

スポンサーリンク

まとめ

午前中は逆光、午後から順光のような撮影場所では、時間帯によって違った雰囲気の写真に仕上がります。風景写真を行き当たりばったりで撮ろうとしても、太陽の方向が適さなければ思い通りの写真を撮るのは難しくなります。

良い写真と言うのは偶然撮れる場合もありますが、時間を計算して計画的に撮っている場合がほとんどであると言っても過言ではありません。『順光』、『逆光』、『サイド光』のなど、光の方向によって被写体の印象は大きく変わるので、自分のイメージ通りの写真にしたいのであれば、太陽の方向を把握して適切な時間帯を選んで撮影する事が重要です。