カメラを操作する上で重要な役割のあるファームウェアを定期的にアップデートすることで、不具合が解消されたり、機能の向上や追加など様々なメリットがあります。
今回は一眼カメラのファームウェアのアップデート(バージョンアップ)する方法を解説します。
カメラのファームウェアとは?
カメラのファームウェアとは、カメラの様々な基本動作を電子制御するためのソフトウェアで、パソコンで言うOSのようなものです。パソコンやスマホのOSが常にアップデートされるのと同じでカメラのファームウェアも定期的にバージョンアップが発表されています。
デジタルカメラは光学的な部分の性能はもちろんですが、ファームウェアの電子制御による機能や操作性、画質がカメラの良し悪しを左右していると言っても過言ではありません。
ファームウェアをアップデートすべき理由
パソコンと同様にカメラのファームウェアをアップデートすることで、不具合が修正されるだけでなく、機能強化や向上もしくは追加されたりと、メリットだらけの良いこと尽くめです。
発売直後のカメラは不具合が発生する可能性が高いので、ファームウェアのアップデートされる数や頻度が高くなります。最新のカメラを購入した場合は、カメラメーカーのウェブサイトでファームウェアのアップデート情報を定期的にチェックしておくと良いでしょう。
特にミラーレス一眼カメラは、光学式ファインダーの一眼レフに比べると、電子制御の機能に多様性があり、ファームウェアのアップデート次第で、機能の拡張や追加などが可能になってきます。
ニコンのファームウェアのバージョン確認方法
- カメラの電源をONにします。
- カメラの【MENU】ボタンを押して、【セットアップメニュー】の【ファームウェアバージョン】を選択します。
- カメラのファームウェアバージョンが表示されるので、バージョンを確認します。
【C】がファームウェア、【L】がレンズのゆがみ補正データのバージョン番号になります。
ニコンのファームウェアのアップデート手順
カメラ本体のファームウェアのアップデートは、ニコンに限らず、キヤノンなども大体同じような手順で、公式ウェブサイトからファームウェアをダウンロードし、SDカードを使用してアップデートします。ソニーの場合はSDカードではなくPCを直接カメラに繋いでアップデートを行います。
最新のファームウェアをPCにダウンロード
ニコンのウェブサイトへ行き、アップデートしたい機種のページへ移動します。
自分のパソコンに該当のファームウェアをダウンロードして保存します。
保存した該当ファイル(拡張子がexe)をダブルクリックすると、ファームウェアのアップデート用ファイルを含んだフォルダが作成されます。
フォーマットしたSDカードにファイルをコピー
フォーマットした空のSDカードに、先ほど実行して作成されたファームウェアのファイル(拡張子がbin)をコピーします。例:D750_0113.bin、D7100_0104.bin
ファームウェアのファイルは、SDカードの一番上の階層にコピーするようにします。フォルダ内に入れてしまうとカメラで認識できなくなります。
SDカードをカメラに挿入
ファイルをコピーしたSDカードをカメラのスロットに挿入し、カメラの電源をONにします。
カメラの【MENU】ボタンを押して、【セットアップメニュー】から【ファームウェアバージョン】を選択します。
【バージョンアップ】という項目が追加されているので、これを選択します。
バージョンアップの確認画面が表示されるので、【はい】を選択します。
あとは、バージョンアップが終わるまで電源を切らずに数分待つだけです。
アップデートが終了したらSDカードを取り出す
ファームウェアのアップデートが終了したら、カメラの電源をOFFにして作業は終了となります。忘れずにSDカードを取り出し、フォーマットしておきます。
最後にアップデートされているか確認します。
【MENU】⇒【セットアップメニュー】⇒【ファームウェアバージョン】
レンズのファームウェアもアップデートできる
最近はカメラ本体だけでなく、シグマやタムロンといったレンズのファームウェアも専用機材と接続することでアップデートできるようになっているので、常に最新の状態にしておくことをおすすめします。