日本ではなかなか見ることのできない南十字星ですが、ニュージーランドでは国旗にも使われるほど一般的な星で一年を通して見ることができます。
今回は、南十字星を見たい方、撮影したいという方の為に、ニュージーランドの星空から南十字星を見つける方法や時期を詳しく解説します。
ニュージーランドの国旗に使われる南十字星
南十字星は、1つの星ではなく4つの星からなる「みなみじゅうじ座」の別名で、4つの星を線で結ぶと十字架の形になることから南十字星と言われています。英語ではサザンクロス(Southern Cross)と呼ばれ、ニュージーランドの国旗に使われている身近な星です。
ニュージーランドの国旗はオーストラリアの国旗と混同されがちですが、ニュージーランドの国旗は南十字星の4つの星のみで構成され、一方のオーストラリアは6州を表すために南十字星を含む6つの星で構成されています。星の数の少ない国旗がニュージーランドと覚えておけば間違いません。
南十字星の方角と時期
ニュージーランドでは南十字星は沈むことなく南の方角で一年中見ることができますが、時期によって角度や方角が若干変わってきます。星空で有名なテカポに行かなくてもニュージーランド全土で南十字星を見ることができます。
1~3月:低い位置から高い位置へ
1~3月頃の南十字星は、南南東付近の地平線近くの低い位置から、徐々に高い位置へ移動します。ニュージーランドの夏の時期は晴れの日が多いので南十字星が見れる確率が大幅にアップし星空撮影はし易いですが、天の川の中心部分が隠れているので星景写真では少し物足りないかもしれません。
4~6月:高い位置
4~6月頃の時期の南十字星は、南南東付近の高い位置から、徐々に南南西の高い位置へ移動します。高い位置で見えるので、星空だけを撮影するのに向いています。風景と一緒に撮影する星景写真は若干難しいかもしれません。
7~9月:高い位置から低い位置へ
7~9月頃の南十字星は、南南西付近の高い位置から見え始め、徐々に地平線の近くまで降りてきます。低い位置まで降りてくる9月頃から星景でも比較的撮影がしやすくなります。
10~12月:低い位置
10~12月頃の南十字星は、南南西から南南東付近の地平線近くで見ることが出来ます。南の方角に高い山や建物があると南十字星が隠れてしまう場合もあります。10、11月なら広角レンズで天の川の中心部分と南十字星を一緒にいれた星景も撮影することも容易になります。
南十字星の見つけ方
目印となる2つの明るい星を探す
南十字星の見つけ方としては、まずは南の方角の天の川周辺にある目印となるポインターと呼ばれる2つの明るい星を探します。天の川の中心部分から少し離れた位置にあり、かなり明るいので直ぐに見つかると思います。
※肉眼では写真のような天の川の詳細や細かな星は見えない為、写真よりは明るい星が見つけやすいです。
そのすぐ近くの4つの星を探す
ポインターの2つの星を天の川沿いに辿った先にある、十字になる4つの星が南十字星になります。南十字星の4つの星は、ポインター程明るくはないので、若干探しににくいかもしれませんが、肉眼でもはっきりと見ることができます。
それでは上記を踏まえて、下の写真から南十字星を探してみて下さい。(左へスライドすると正解が見れます)
星空アプリなら空にかざすだけ!
覚えるのが面倒であれば、スマホに星空アプリを入れておけば南十字星だけでなく色々な星を見つけることができます。使い方は簡単で、アプリを起動して空にかざせばその方角にある星が表示され、wifiの無い環境でも作動するので気軽に使えます。
Android用の無料星空アプリ ⇒ 星座表、Star Walk 2、星座盤
iOS用の無料星空アプリ ⇒ 星座表、Star Walk 2
まとめ
もしニュージーランドを旅行する機会があれば、ぜひ星空を見上げて南十字星を見つけてみてはいかがでしょうか?