写真用語で度々耳にするハイキーやローキーの意味をご存じでしょうか?ハイキーやローキーは、写真の光と影を巧みに操る撮影テクニックの一つです。ハイキーは明るく透明感のある柔らかい雰囲気になり、一方のローキーはメリハリのある重厚感を表現することができます。今回は、写真のハイキーとローキーの違いや特徴、撮影のコツについて作例と共に詳しく解説します。
ハイキーとは
ハイキーとは、適正な露出よりも意図的に少し明るくした露出の事で「ハイキーに撮影する」とか「ハイキーな写真」などの言い方・使われ方が一般的です。
ハイキーな写真の特徴
ハイキーで撮影すると、ふんわりとした柔らかい印象の写真に仕上がるのが特徴です。
ハイキーが合う被写体
- 花
- 女性
- 子供
ハイキーな写真の撮影方法
ハイキーな写真を撮影する方法は、適正露出よりも明るく撮影すれば良いだけなので非常に簡単です。カメラの露出モードを絞り優先(A)にして、適正露出にした後に露出補正を+1~+3程度に設定すればOKです。
カメラの機種によって露出補正の設定方法は異なりますが、露出補正用の物理的なボタンやダイアルで調整したり、メニュー画面上で調整する事もできます。

露出補正を+1~+3位にする
普段は白飛びしないように撮影しているかと思いますが、ハイキーで撮影する場合は「これが正解」と言うのが無いので白飛びしても問題ありません。自分のイメージ通りの写真になるように露出を変えて撮影するのがポイントです。
撮影時にハイキーにするのが面倒な場合は、RAW現像時に露出補正をプラスにする方法もアリかと思います。
ローキーとは
ローキーとは、ハイキーの逆で適正露出よりも意図的に少し暗くした露出の事で、「ローキーに撮影する」とか、「ローキーな写真」などの言い方や使われ方をします。
ローキーな写真の特徴
ローキーで撮影すると明暗差が際立ち、シャープでメリハリがあり重厚感や固い雰囲気の写真に仕上がるのが特徴です。暗くする事でハイキーとは真逆のイメージになります。
ローキーが合う被写体
- 建造物
- 男性
- 逆光でシルエット
ローキーな写真の撮影方法
ローキーな写真を撮影する方法はハイキーと逆の設定にすれば良いので、カメラの露出補正を-1~-3程度に設定して適正露出よりも暗くします。

露出補正を-1~-3位にする
ローキーな写真を撮影する時のコツは、明暗差のある被写体を選ぶのがポイントです。全体的に明暗差が少ない状態で露出をマイナスにしてもメリハリのないただの暗い写真になってしまうので注意が必要です。
スポットライトやサイド光で被写体が明るく際立っていたり、逆光で被写体をシルエットにしたりするするとメリハリのあるローキーな写真に仕上がります。
まとめ
一眼カメラなのにオートモードでカメラ任せに撮影していると代わり映えしない同じような写真になりがちです。白飛びや黒潰れさせないように適正露出で撮影する事は大事ですが、意図的に露出をコントロールして、ハイキーやローキーな写真にすると普段とは違った雰囲気になり表現の幅が広がり、写真の引き出しが増えるかと思います。
あえて適正露出とは違うハイキーやローキーなど普段とは違う設定で撮影してみると、新しい発見があるかもしれません。是非、ハイキーやローキーな写真に挑戦してみてはいかがでしょうか?