一眼レフカメラを買うとアイピースキャップという小さな部品が付属していますが、何の為に使うものかご存じでしょうか? キヤノンの場合はアイピースカバーと呼ばれストラップに付いていて、いざという時、非常に便利です。
今回は、普段殆ど使うことのない一眼レフカメラのアイピースキャップの用途を解説します。
一眼レフカメラのアイピースキャップとは?
一眼レフカメラのアイピースキャップとは、接眼部のファインダーから光がイメージセンサーに入らないようにするカバーのことです。ファインダーから入った光がセンサーに届いてしまうと、露出が変わり写りに影響が出てしまいます。
ニコンではアイピースキャップと呼びますが、他のメーカーではアイピースカバー等と言われたりします。
ニコンのアイピースは外れやすく、紛失してしまった!と言う話はよく聞きますが、逆にアイピースカバーは取り外しが固く外れにくいです。
上位機種では、ファインダーの横に付いているレバーで開け閉めできるアイピースシャッターと言われる機能が付いている場合もあります。アイピースシャッターがあれば、わざわざアイピースキャップを付け替えたりする必要がないのでシャッターチャンスを逃す心配もありません。
ミラーレス一眼にはアイピースカバーは不要
ファインダーから光が入り込むのは光学式の一眼レフカメラであって、電子ファインダーを採用しているミラーレス一眼カメラの場合は、構造的にファインダーから光が入り込むということはないので、アイピースカバーは不要になります。
どんな場面でアイピースキャップが必要なの?
一般的にファインダーを覗いて撮影する場合は、接眼しているので顔が光を遮断しファインダーから光が入り込むことはありません。通常の撮影シーンではアイピースキャップを使わなくて問題ない場合がほとんどです。また、シャッタースピードの速い状況や暗い場所では殆ど影響がないので、アイピースキャップは不要です。
日中に長時間露光する場合
注意が必要なのは、ファインダーを使わない、タイマーやリモコンを使ったバルブ撮影などライブビューにしてカメラの液晶モニターを見ながら長時間露光撮影する場合です。
長時間露光で撮影する場合でも、夜景や星空撮影時は暗いのでファインダーから光が漏れるということは殆どありませんが、日中の明るい時間帯に濃いめのND1000前後のフィルターを付けて撮影する場面では、ファインダーから光が入り込む可能性が高くなるので、アイピースキャップが必要になります。
とは言っても、日中に長時間露光するような場面は、非常に少ないと思います。風景撮影で海や雲の動きを滑らかにして幻想的な雰囲気にしたり、街中の人々を消したい時などなどでしょうか…。
アイピースキャップの代替
撮影時にアイピースキャップを持ち合わせていない場合は、遮光性のあるテープなどをファインダーに張って代用しても問題ありません。また、テープがない場合は、手や布のようなものでファインダー部分を隠して強い光が当たらないようにするだけでも、ある程度の効果は見込めます。